帝国海軍 上海海軍特別陸戦隊所属 八九式中戦車(アーマーモデリング誌のおまけ)&クロスレイ装甲車(イエローキャット)
IJN "SHanghai special ground attack team" Type 89 middle tank and Croslay armored vheecle(1/35 cyverhobby)
参考文献:大日本絵画「日本の軍装 1930〜1945」
学研 歴史群像太平洋戦史シリーズ25「陸軍機甲部隊」
IRONSIDE INTERNATIONAL「大日本帝国陸海軍 軍装と装備」
日本戦車塾「八九式中戦車乙型」
伊太利堂「写真集 上海海軍特別陸戦隊」其の1
グレナディアモデル製のいいフィギュアが手に入ったので製作いたしました。
八九式中戦車は「アーマーモデリング」誌のおまけについてきたもので、なんとかかろうじて部品類をそろえることが出来ました。
イエローキャットのクロスレイ装甲車も偶然、店頭でみかけて急遽混ぜることにしました。
ジオラマの一部になっているレンガの壁は、フィギュアセット付属のものです。
残念ながら、上海海軍特別陸戦隊が八九式乙型を使用したと断定できる資料はないのですが、少なくとも甲型後期ないし乙型の特徴を持った車両の写真は確認できるため、少なくとも積極的に
「間違い」とは言えないのが現状です。
従来乙型の特徴とされていた甲型後期の傾斜した一枚板の前部装甲板はおそらく、乙型の同時進行生産に伴い生じたものではないか、と思います。
クロスレイ装甲車はほぼキットのまま、表示板でもとりつけるものと思われるバーとライトのコードを真鍮線で追加しています。
黒地に白色で文字を書かれたナンバープレートは事変初期はアルファベットでしたが、途中から「日本海軍○号」と書かれるようになりました。これはプリンターで印字したものを貼り付けています。
<塗装>
中国大陸での市街戦を意識して、黄色っぽい砂埃のような汚れを意識したのですが、地面の色とちょっと乖離してしまったのが残念です。
本作で一番悩んだのがこの「地面」でした。
事変初期の上海の写真をみると、地面はまるでアスファルトやべトン舗装されているかのように綺麗でした。
しかし、事変のより進んだ写真を見てみると、地面を掘り返して塹壕を形成していることから、舗装されている可能性はなく、どうやら地面をつき固めただけだったようです。
白黒写真に写っている衣装など、他の対象物との兼ね合いから地面の色は濃い色と判断し、マホガニーを基調とした色にパステルなどで調合しています。
掘り返された地面は若干明るく、石を目立たせるために塗装してます。大き目のレンガの破片はコルク片を使いました。
八九式の塗装はグレーと「青蛙色」と表現されている、基本は単色塗装(迷彩されているかのような写真もあり)のようです。
クロスレイはグレーないしカーキの単色、いずれも模型としての見栄えを考えてそれぞれの配色にしました。
尚、クロスレイのライトはオリジナルのレジン無垢ではなく、流用品に換装しています。
旭日旗はキットには付属していないため、1/350艦船模型用の軍艦旗を流用しています。
<フィギュア>
グレナディアモデル製レジンキットをすこしだけ改造しています。
レジン製だけに銃も出来が良かったのですが、残念ながら銃剣のシャープさには欠けるため、そこだけタミヤの日本兵セットからもってきました。
また、折角当該陸戦隊がドイツ製の短機関銃であるベルグマンを装備しており、其の写真も現存することから一体の腕をアルパイン製レジン部品に換装した上で、ベルグマンを装備してみました。
ただ、マガジンポーチの形状がわからなかったので、ベルグマンを装備していたドイツの警察部隊の使っていた黒皮製のものを装備させましたが、実際に日本軍が使っていたものは布製だったようです。
38式小銃のストラップの位置も、この時期は模型の位置ではなく、銃床のはじについていたようです。
また、陸戦隊の上腕についている兵科章はキットでは両方ついていましたが、現存する資料では右腕にだけついていたようです。
非常に細かいところですが、海軍の使っていた図嚢(マップケース)はデザインは基本陸軍と同じなのですが、ふちに白い糸が使われ、☆印の部分が○印になっていたそうです。さすがにそれは再現無理ですが。
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