1/35 W号駆逐戦車(黒森峰・10話〜12話)(1/35 タミヤ)
残念ながら、おそらく劇中に登場するCG化された戦車の中で一番出番の少なかった車両です。
2014年11月発売のタミヤ製キットをベースに制作いたしました。
<黒森峰W号駆逐戦車の特徴>
・基本的に足回りはFないしG型準拠。起動輪はF〜H型、上部誘導輪はゴムリム、後部誘導輪は7本支柱のD〜H型仕様、鋼製の前方2つの転輪以外は中期型ハブキャップ。最終減速装置カバー(起動輪の根本)もD〜G型のもの。
・なぜか消火器がない
・予備転輪なし、ホルダーだけある
・天井の対人兵器はふたがしてあるだけ
・排気口の先端が後方に湾曲している。
・フェンダーをはねあげるスプリングがない
・C字シャックルは横置きではなく立てられている
・アンテナはテーパーなし
・車体後部に牽引金具の棒がある(タミヤ製だとオミットされている)
・前部フェンダーのひんじの軸の「かえし」は内側のほうが大きい
・CGで戦闘室上側ふちの、カモフラージュ取り付け用金具が再現されている
・尾灯形状がタミヤ・ドラゴン製キットと異なる(W号D型と同じもの)
・履帯は「最後期型」「軽量型」などと呼ばれる、穴の開いたタイプ
概ねキットのまま作ればそのまま劇中仕様になりますが、細かい点を挙げればこれくらいです。
タミヤ製キットのいいところは、ハッチが可動式であるところ。ドラゴン製は全体的にディティールが上でしょうか。ドラゴン製は、透明ペリスコープも付属します。他にも、タミヤ製は車体後部の車体と一体化した牽引フックが板一枚なのに
対して、ドラゴンは補強用の2枚目の板がついてくるという特徴があります。が、そのような車両も実際に確認されているので、一概にタミヤが間違っているというわけではありません。
タミヤとドラゴンの最大の差異は、ドラゴンは組み立て式履帯・最低限のエッチング付、タミヤはエッチングなし、ベルト式履帯であるというところでしょうか。
前2つの鋼製転輪は全部鋼製というわけではなく、ソリッドタイヤの外側にさらに鋼のリングがはまっているような状態(断面図だと軸・鉄・ゴム・鉄の順番になる)で、若干ふちの内側にゴム部分が見えます。
この鋼製転輪は内側の内径が通常タイプより若干細いため、それにあわせてエンジンボンネット上の予備転輪ラックも径にあわせて金具に小片がついています(ドラゴン製では再現されてませんが、タミヤ製では表現されてます)。
転輪のハブキャップは、W号戦車系列の車両を買えばだいたいあまりますので、それを流用しましょう。もしくは、タミヤのW号戦車H型とコンバートすれば、あんこうチームのW号戦車のハブキャップにぴったりだったりします。
砲身は、タミヤの純正品を使いました。アベール製の「E25・W号駆逐戦車用」を用意したのですが、若干径が小さくてしっくりきませんでした。
アンテナは、0.3mm真鍮線製です。
尾灯は、アスカ・タスカの「ドイツ軍ライトセット」からもってきました。これも、ドラゴンのキットでよく余ります。
カモフラージュを取り付けるワイヤーを取り付けるための金具は、真鍮線で自作しました。
金具類は、アベール製のエッチングを使っています。
困ったのはタミヤ製キットに付属しない排気管先端の湾曲部でした。これは、ドラゴン製のキットから流用していますが、ロットによってはこれが入ってないものもあるようです。
吸気口まわりは装甲板を取り付ける前に塗装したのですが、ほぼ見えなくなります。
主砲固定用の金具は、困った位置に押し出しピン跡がありました。これは、パテをもってからのみで削って平坦面を出しています。車体側面のシュルツェンステーも同様です。
車体左側フェンダー上のライトと車体は、0.5mm真鍮線のコードでつないでいます。
履帯は、モデルカステン製のものを使用しました。
参考までに、右がタミヤ、左がドラゴンです。履帯や細かいところはとっかえてあるので、あまり参考にならないかもしれませんが。
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