1/35 ポルシェティーガー試作型 自動車部・レオポンさんチーム(10話〜)(1/35 プラッツ・サイバーホビー)



オフィシャルキットの中では虎1・4号Hとならんで「アニメと違う」車両です。それでも改造すればアニメの車両に近寄せることはできます。
 今回はオフィシャルキットより出来の良いオリジナルのP虎キットをベースに製作しました。


<大洗ポルシェティーガーの特徴>
・基本的に実戦使用ではなく試作車両準拠。
・右フェンダー上のクリーニングロッドケースはない
・砲塔天井のベンチレーターなし
・司令塔はポルシェティーガーではなくヘンシェルティーガー初期型と同じもの
・なぜかジャッキが2つある
・履帯は試作車両が実際に装着した、すべての履帯にセンターガイドのあるもの
・フェンダーと車体を補強する板がない
・車体左右側面に丸い脱出ハッチあり
・ドライバーのペリスコープはない(穴を埋める必要がある)
この車両を再現したい人は、まず天井のふくらみをプラ板で再現、さらに正面防盾を自作する必要があります。
積極的に公表するべきかどうか悩んだのですが・・・実はP虎の正面バイザー、ちょうどいい部品の流用先があります。
これ公表しちゃうとそればっかりタミヤさんに部品請求がいきそうなのですが、だれかやるだろうと思ったので思い切って教えちゃいます。

まず、バイザーはタミヤ「虎1極初期型」のGパーツについてくるものが、いちいち切り取らなくて楽です。
また、機銃マウントはタミヤ「W号戦車H初期型」にあまりの部品で入っていた?正面防盾のものならキットが無駄になりません。
W号F2型もどきのときは3つのキットから部品を調達しましたが、部品をとられたキットもできるだけムダにしたくないものです。
 尚、本作はオフィシャルキットのロットがあまりで機がよろしくないのであえてオリジナルのP虎のキットを使っていますが、オフィシャルキットにはエッチングだけでなく透明ガラスの部品も入っていません。

 キューポラとドライバー席の防弾ガラスは、ファインモールドか「G23 ティーガー1初期型防弾ガラス」として別売りされています。
車体の正面防盾は、不要部品として入っているL4番を使用します。
 キットについてくる砲塔の角度自体、アニメに登場する「試作型砲塔」とは面構成が異なりますが、これは再現しようとすると大改造になるのであきらめました。
 砲塔上面ふくらみ(砲が出来る限り俯角をとれるようにするためのクリアランス確保のためのもの)は、0.5mmプラ板の箱組で高さ2mmほどの「とさか」を作りました。
 若干すきまができてしまっても、問題ありません。最後に、0.3mm(ないなら伸ばしランナーでもOK)を接合部にはりつけて、流し込み接着剤で柔らかくし、それをデザインナイフでつついて「溶接痕」のようにすれば、実際の溶接同様の効果が得られます。
 砲塔後部にあるベンチレーターの穴は、まずてきとうなプラ板を内側から貼り付け、その上にちょうど穴をふさぐ大きさのふたをし、すきまをパテで埋めて「何も無かったように」加工します。  
ドライバー席の上のペリスコープは必要ないので、ここはパテで埋めるか、気軽に埋めたいならケーキについてくる薄いフィルムのようなものを貼り付ける 等すれば穴を埋めることが出来ます。  
また、砲塔を囲む眺弾板も、必要ないようですので削り取ってしまいましょう。
 履帯も当然試作車両基準のもの(モデルカステンのSK68[フェルディナント初期型」)が必要なんですが、これもよーく見ると「全部センターガイド付」なので、真面目にこれを再現しようとなると 「2箱」必要になってきます。
 実際のP虎試作車両では当初は幅500mmだった履帯が重量59tになった結果接地圧1kg/平方センチになってしまい、幅640mmピッチ130mmのものに変更。
 1942年7月の運用試験の結果、ガイドなしとガイドありの履帯を組み合わせる方式になったそです。
 尚、現在はモデルカステンすべての履帯にセンターガイドのついている製品が発売されています。
これらを乗り越えれば、後は概ね試作車両準拠なのでシンプルといえばシンプルです。
 今回は主にアベール製エッチングパーツを使いました。フェンダーはエレファント用のものをちょっといじっています。
 アベールのエッチングはイタレリ製準拠なので、若干フェンダーの幅が広く、吸気口のグリルのサイズが違うので加工が必要になります。が、それ以外はそのままつかえます。


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