帝国海軍戦艦・戦艦「長門」昭和19年10月(1/700 アオシマ)
IJN battleship Nagato class Nagato october 1944(Aoshima)
参考文献:
「日本海軍艦艇図面集」
光人社 写真 日本の軍艦 「戦艦2」(模型写真集)
ダイヤモンド社 呉市海事博物館図録 日本海軍艦艇写真集「戦艦」
モデルアート 「スーパーイラストレーション2 日本海軍戦艦長門」
Reference:
"Blueprints of IJN Vessels"
Kojinsha photograph of IJN vessels
Daiamond sha/ Kures naval museum "pictures of IJN vessels Battleship"
Modelart "super illustration2 IJN Nagato"
アオシマ製キットをベースに制作しました。
アオシマのキットはフジミと比べてディティールは少なめでシンプルですが形状が正確で、自分でディティールをこさえる改造前提で船を造るモデラーにとってはありがたいメーカーです(90年台以降に限る)。
今回は主にライオンロア製のエッチングパーツを使い、ディティールアップしています。
This kit is based on kit from aoshima.
This model exhibits Nagato on October 1944.
This time, I mainly used parts from Joe-world and Lion loar.
<長門と陸奥の違い>
陸奥と長門の相違点は、主だったものは以下の通り
・正面から見て、艦橋下部の窓が長門は丸窓2つ、横の窓の高さが狭い。陸奥は正面の丸窓が4つ、横の窓が広い。
・艦橋最上階背面の形が違う
・艦橋ヤードが長門は若干上向き、陸奥は水平
・艦橋正面の見張り方位盤に陸奥はカバーがついている
・羅針盤艦橋の小型探照灯付近、長門だけ床が一段下がっている
・艦橋左右の高角砲ブルワーク、陸奥は切り欠きあり
・後部艦橋構造が違う
・飛行機運搬軌条が、長門は若干外側に反っているが陸奥はまっすぐ
・甲板上の通風きのこの位置
・艦首旗竿のサポートが前にあるのが陸奥、後ろにあるのが長門
等が挙げられます。
Differnces between Nagato and Mutsu are:
Front of bridge:Nagato has 2 round windows and having narrow side window. Mutsu has 4 round windows, and wide side windows.
Shape of the top deck structure back
Yard of Nagato`s bridge is has a weak angle, but Mutsu`s back yard is horizontal.
There is cover on Mutsu,s watch deck on front of bridge.
Nagato`s compass bridge has a step around the small searchlights.
Bullwarks in front of AA guns are different.
Shape of aft bridge structure
Ventilators on the deck are placed on different spots.
Rails of aircraft flight deck are different.
Support of bow flag pole , Mutsu has support on front, Nagato has it on back.
And so on.
<艦橋>
最も手間のかかっている・・・・というか、基部以外全部エッチング製になってしまったがこの艦橋です。
各フロア、ブルワーク、支柱等すべてエッチング製で、各種計測機器類も同様です。
フロアの床を一階一階組みながら塗装、を繰り返してここだけで40マンアワーくらい消費しました。
艦橋トップの21号電探はより出来のいいジョーワールド製、22号はファインモールドの部品セットを使いました。
<航空機甲板>
艦橋の次に手間のかかっているのがこの飛行甲板です。
ジョーワールドから専用の部品がでており、真鍮製の甲板を塗装後、リノリウム抑え金具の部分だけけがいて地肌を出すことでリアルな抑え金具を表現できます。
レール・旋回盤・見張所・百葉箱のような機械室吸気塔なども同様で、きのこ型の吸気塔はレジン・金属製部品を使いました。尚、側面のディティールはライオンロアのエッチングを張り付けています。
カタパルトはフジミ純正です。長門のそれは、スペースの関係から中折れ式になっていました。
通風塔はレジン製・金属製を併用しています。
<艤装品>
今回初めて、レジン製のキャップスタン・ベンチレーターを使ってみました。
きのこ型通風塔はクリッパーの金属製です。
アンカーチェーンは金属製の本物の鎖に代えて、錨はファインモールド製のプラスチック製ものにしました。
This time , I tried to use resin parts of capstans, ventilators.
Targetting device, remort controller are made of photo etched parts.
Anchor chains are replaced to real chains.
Anchor itself are made of plastic parts from Finemold.
<舷側>
閉塞された舷窓は、ライオンロア製のエッチング製閉塞窓でふさぎました。
鉄板の継ぎ目はデザインナイフでけがいて表現。
汚水捨て管はプラ材で再現しました。
<甲板>
甲板の小物類はほとんど新造しました。
通風塔も、金属・レジン製部品に交換しました。特に、きのこ型通風塔とキャップスタンは、Genuine Model というメーカー製のものを使いました。
21世紀になってから手軽なシール式の木製甲板がでまわっていますが、劣化もするので自分は必ず塗装でこれを表現しています。タンをベースに、中間色含めて5色くらいの「材木色」をマスキングしながら塗っていきます。最後に軽くウォッシングでなじませると「ちょっと使いこんだ甲板」を表現できます。
<後部構造物・マスト>
マストは、マスト本体以外全部金属細工です。灯は、透明な伸ばしランナーを切って自作しています。
長門と陸奥の最大の相違点である後部構造物はほぼキットのままですが、背面の灯は表現されていないためレインボー製のエッチング透明伸ばしランナーで自作しました。
<武装類>
機銃配置は、「写真 日本の軍艦」の添付図面を参考にしましたが、終戦後の写真が最も確実かつ克明に記録されています。
ただ、レイテ沖海戦後に対空兵装はさらに増強されているので、あくまで増設銃座の位置などの確認ですが。
艦橋背面の旗甲板上の3連装機銃は、学研の「真実の艦艇史」掲載の、レイテ沖海戦後の被害状況報告の写真にはっきり載っていました。
また、多くの艦艇が対空兵器増設に伴って重量軽減のため副砲などをおろしていますが、ブルネイで撮影された写真を見る限り「長門」はそのままだったようです。
主砲砲身はクリッパー製、副砲はアベールの金属部品を使いました。
八九式12.7cm連装高角砲・機銃類はファインモールド製です。
21号・13号電探はジョーワールド製のエッチングを使いました。
22号電探はピットロードのプラ製のものに、ラッパの穴をドリルで開口しています。
After the batlle of Mariana,IJN installed many anti aircraft weapons on the svessels.
T
hough many ships had removed needless things such as sub guns, Nagato kept her own guns till 1945.it is confirmed by a picture taken on Brunei, 25th October.
Additional weapons were mainly 25mm machineguns. They were installed on the deck and on the roof of 2nd and 3rd mainguns.
Triple 25mm machinegun on the flag deck can be cofirmed by damage report photo taken just after the battle of Philipine.
Rader equipments were also add. Some documents suggests that almost all vessel ad add depthcharges , but position and numbers are unknown.
On the kit from Fujimimi, there is a degaussing cable on the side of ship.but Aoshima,s kit has nothing. If one wants to add it, he may need photo-etched parts or 0.3mm plastic lod.
Main guns are made of brass parts from clipper model.
Sub gun barrels are from Aber.
12.7mm twin AA guns and 25mm machineguns are made of delicate plastic parts from Finemold.
<
Rader equipments>
The model21 rader on the top of bridge is made of photo etched parts.
Model 13 rader is made of parts from Joeworld.
This kit is based on kit from Fujimi.
This model exhibits Nagato on October 1944.
As photo-etched parts of Fujimi is made to build on condition till 1942, if one would build condition in 1944, one had to confirm refferences to make sure.
副砲砲身は、アベール製の真鍮製のものに換装しました。
機銃弾薬箱は0.8mmプラ棒と、ライオンロアのエッチング製を併用しています。
探照灯類は、ファインモールドの透明部品を使いました。
I replaced gun barrels to brass parts from Clipper model and Aber.
Type89 twin AA guns and type96 twin AA machineguns are from finemold.
Serchlights and signal lights are made of clear parrts from Finemold
<空中線>
旗竿・支柱は0.2,0.3mm真鍮線製。
空中線は0.01mm鋼線製です。
今回は舷門・係留桁を展開、信号旗に黒球を掲げて停泊状態にしてみました。
「上座」である右舷側、艦後方の舷門付近に、到着した士官を出迎えるフィギュアをのせています。
<航空兵装>
昭和12年以降の「長門」艦載機は、九五式水上偵察機が2機、となっています。
これがいつ零式水上観測機にリプレースされたのかは43年初頭のようです(少なくともあ号・捷号作戦当時はもう零式だったことが写真で確認できます)が、長門の飛行隊長だった伊藤敦夫さんは手記の中で「昭和19年(44年)6月、サイパン島で九五式水偵を〜」と書かれていたりもします。
艦載機は支柱を0.2mm真鍮線に換装、補強鋼線を実際の鋼線で再現しています。
Nagato carried type 95 2seats plane since 1937, and replaced to 2-seat Type O Observation Seaplanes early in 1943.
But NAGATO Hikocho Lt Cdr ITO Atsuo suggests they had Type 95 off Saipan in June 1944 .
完成後、アルミホイルを使った海面の上にのせてみました。
比較のため、昭和一六年(フジミ)、昭和19年(アオシマ)、昭和19年(フジミ)を並べてみました。
「戦艦」に戻る