正規空母「大鳳」(竣工時)(1/500 上総湊海軍工廠)
IJN heavy fleet aircraft carrier TAIHO(Kazusaminato kaigunkosho)



参考文献:光人社「丸メカニクス・日本の空母」  
     グランプリ出版「日本艦艇写真集『空母』」
     KKベストセラーズ「日本海軍全艦艇史」
              「海軍艦艇史3」
原書房「日本海軍艦艇図面集」
    大日本絵画「ネービーヤード」誌 第4号
「マリアナ沖海戦」川崎まなぶ著
    図書出版社「日本空母戦史」木俣滋郎著
    学研 歴史群像太平洋戦記シリーズ22 「空母大鳳・信濃」
                       「真実の艦艇史」 
Reference document:Kojinsha"Maru mechanics:IJN aircraft carrier"
Kojinsha" Picture of IJN vessels extra:Blueprints"
Grand Prix press"Photos ofI IJN vessels "
KK best sellers"History of all IJN vessels"
"History of IJN vessels 3"
Hara shobo "Blueprints of IJN vessels"
         Tosho shuppannsha"War history of IJN carriers"

「上総湊海軍工廠」というところからでています、ガレージキットです。
 キットそのものは発泡ウレタン製なのでしょうか、気泡はほとんどみられませんでした。
 ですが、ガレージキットの性として段差埋め・歪みなどがあり、まず部品類をすりあわせ・接着、パテ埋めといった工程を経ることになります。
  ここで一番困ったのが、明らかに後から付け足された水線以下の船体で、全長と水線長を間違えて設計されていました。
 これは艦尾を削って対応しています。
 また、図面でも謎な個所ですが、複数の側面の穴をかみあわせで埋める仕様にもなっていました。そこは隙間がひどいため、金属板をはりつけています。実際の「大鳳」も、艦内で 爆弾なり燃料なりが爆発した際、ガス圧を外に逃がすために板が外れるしくみになっていました。
<飛行甲板>

 「大鳳」を作るうえでまず議論になるのが飛行甲板です。
 今回は記念写真と施工図面の断面図の書き込みから「表層は材木で覆われていた」と判断して、そのようにモールドを追加いたしました。
 キットでは、一般配置図に書き込まれていた、艦首のカタパルト装備予定位置にはそれらしき溝が彫られています。
 機体係留用の穴もある程度モールドされていましたが、殆ど埋まっていたので0.4mmドリルで掘りなおしています。
 今回は折角なので、竣工当時はまだ甲板に迷彩の「濃いグレー」は塗布されていなかったであろうと想定して、材木の素材の色の出ている竣工 当時の姿にしてみました。
 デッキタンで塗装した後、白・黄色・ブラウンを適当に混ぜたタンで表情を付けた後、軽くパステルでウォッシングして継ぎ目を 目立たせています。
 今回はせっかくクレーン収納位置の穴があけられていたので、クレーンを自作してたたせた状態にしています。
 艦首の白い部分は、艦首波を偽装したものとも、艦首方向からの着艦を想定したものともいわれていますが正確な用途・意図は不明です。
 また、艦左舷側の高角砲の付近の甲板は、高角砲を180度旋回できるようにするための措置として、配置図でははねあげられるように描かれて おり、実際学研の本では「一番有名な『大鳳』の写真は、はねあげられた状態なのでは?」という指摘がされています。ここもそのはねあげ位置がモールドされていました。
 甲板各部のスポンソン上のデッキライトは自作しました。着艦指示灯も同様です。
 展開状態にしたクレーンは、ちょうどいいクレーンアームがなかったので1/700「大和」用のものと、1/350艦船用の部品を組み合わせて自作しています。


Before constructing, it took time decide how to look like.
From the witness view and photograph, TAIHOs deck color during battle of Mariana was " bit red, dark glay", that was sure, but problem was surface of deck.
From remaining blueprint, Taiho,s decks surface had used wood, but I did not think that would be on surface, because wood is burnable material and IJN was nervous against fire after battle of Miday.
For example, aircrats like TAIYO or AMAGI,s surface is being covered with latex, not wood.
so, I first imagine deck like layer of latex and wood, but that was denied by the structure of the deck.
Therefor, I changed my mind and made wood deck. that was very lucky.
After finished making, "Battle of Mariana" had been published, and in that book, picture taken at TAIHO,s deck was found, and there were wood on deck.It became solid proof of wood deck.
The white lines which runs transversally seems to show where the partitions below the deck are, in order to know damage area quickly from the bridge during battle.
Deck lights are made of plastic plate.
A notch is descibed around the AA guns like that of ZUIHO, and document remains about dispute between AAgun team and aircraft team at the time of the plan, but because it is not confirmed, it does not reappeared on my model.
I frts add holes on the deck, then paited deck in several wood colors so that it looks like real wood.


<艦首>

 アンカーは、鋳造金属(ダイキャスト)製でした。が、かなり油まみれだったのでおとすのに苦労しました。
 錨甲板も再現されており、一応軽く作ってますが、完成後はさすがにほぼ何も見えません。側面の穴も、キットでは2か所だけでしたが、学研の本では作者さんは4か所開口されていました ので自分も開口させました。
 フェアリーダーとボラードは自作しています。  


Anchor is replaced to parts from PITROAD.
In order to make fast mooring, I made 3 mooring place on anchor deck(2 is being confirmed by picture).
Mooring bits are made of plastic lod.



<舷側>
 舷側は、ある程度鉄板の接合を表現されていました。
 キャットウォークは、フライホークのエッチング製のものを使っています。支柱は0.2mm真鍮線製です。
 右舷側のボートは装備位置が不明なので、取り付けませんでした。
 パラペーンは若干大き目の1/700用部品を使いました。

<艦橋>

 艦橋形状はほぼキットのまま。一般配置図と雲龍型などに基づいて艦橋トップを製作。
 双眼鏡はフライホークのエッチング製、探照灯はファインモールドの透明部品製にしました(1/500サイズにあわせてます)。
 ループアンテナは0.2mm真鍮線で自作。
 マストは真鍮線で自作。脚かけロープは0.2mm真鍮線製。風速計はフライホークのエッチングを使いました。
 マスト基部の信号旗置き場は、レインボーのエッチング製です。
 特徴的な煙突の周りは、「隼鷹」型を参考にしました。
 アクセントとなる浮き輪は、2mmプラ棒に0.8mmドリルで穴を開けて、輪切りにして自作しました。
 煙突兆部のカバー支えは、0.2mm真鍮線製です。


Bridge structure is not being changed so much from original kit.detail is being add refering blueprint and CVs of the same age like Unryu class.
detail around chemney reffered that of Junyo.


<機銃・高角砲>

 本作のおそらく最大の特徴で、学研の「真実の艦艇史」「日本の空母パーフェクトガイド」で紹介され ました、バダビアでオーストラリア軍に撮影された長10cm砲(九八式10cm連装高角砲)の写真を参考にしたと思われます。
 高角砲の砲身は真鍮製(ほんとうは15cm砲のもの)に換装しました。
 ほかにも、写真で確認できる側面の窓を、エッチング製のふたで追加しています。
 写真からも確認できる防盾付25mm3連装機銃は元々オーバースケールだった1/700のピットロードのプラ製部品、九五式射撃指揮装置も、ファインモールドのプラ製のものにしました。
 「丸メカ」には、単装機銃があったとされていますが、装備数・場所が不明なので何も載せていません。
 スポンソンの支柱はすべて自作しています。支柱を補強する穴あき板は、フライホークのエッチング製です。
 機銃座を保護するネットも、フライホークの1/700用部品を流用しています。


The most identicle equipment of TAIHO must be its type98 10cm AA guns.
I reffered its detail from picture taken after war at Badavia by Australian force,(Picture from books from GAKKEN) and picture on guns original manual.
Gun barrel is made of brass parts.
In the original kit, AA machinegun targetting device were also included. but they were too large, so I changed them to photo-etched parts from Joeworld.
25mm triple MGs with shield(capable to confirm) are pats from FINEMOLD.
No single 25mm guns are add, considering the time of its end.

<艦尾>

 艦尾の錨も、キットのものをそのまま使っています。
 

ancor on the stem is not changed from the original kit.



「空母」ページに戻る