日本海軍吹雪型駆逐艦「潮」(昭和16年12月 ミッドウェー島砲撃作戦時)(1/700 ピットロード)
IJN Fubuki class destroyer Ushio(pitroad)
参考文献:
KKベストセラーズ: 福井静夫著 写真 日本海軍全艦艇史
海人社 写真日本の軍艦 別巻2 図面集
丸スペシャル 日本の駆逐艦
学研 太平洋戦記シリーズ「吹雪型駆逐艦」
学研の「吹雪型駆逐艦」に「漣」に搭乗された方の手記が載せられているのを読んで、記述を元に開戦
劈頭、ミッドウェー島砲撃作戦に向かう途中、北太平洋上で給油艦「尻矢」から給油を受ける姿を再現して
みました。
キットはピットロード製でエッチングも付属していたものを主に使用しました。
<艦橋>
艦橋窓はジョーワールド製エッチングを使用。
Window parts is made of photo-etched parts from Joe-world.
マストは0.3mm真鍮線製。
Mast is made of 0.3mm brass line.
各種索は0.01mm真鍮線を使用。
ヤードの端に見える赤い物体(赤矢印)は速力標で、自艦の速力を他艦に知らせるための物体です。
マスト下部の旗甲板からは信号旗を掲げていますが、手旗信号を送っているフィギュアも載せました。
3m測距儀はハセガワ製エッチングを使用(船体中央も同様)。
<船体>
船体には0.3mmプラ材で電路を設置。幸い、戦時中・戦後の写真が残っているので電路の位置は
正確に判りました。
鉄板の継ぎ目はデザインナイフでけがいて表現。若干、艦尾付近の窓の配置が曲がっていますがこれは重量対策というより機械の
配置によるもののようです。
タミヤの旧作と違い、これには最初から船体のへこみが表現されています。
このへこみは、反射波による抵抗を減らす効果がありましたが、建造コストが高くなるので白露型
以降では廃止されてしまいました。
Compared with Tamiya,s old kit,dent of the hull is being expressed.
<艦首>
艦首フェアリーダーはプラ板から新造。
鎖は本物の鎖に換装しました。
<主砲>
B型改砲塔はピットロードの部品セットより調達。砲身はライオンロアの真鍮製専用部品に換装。
後部ドアは付属エッチング製。
窓のカバーは0.6mmプラ材をスライスしたものでふたをしました。
第1砲塔上の空中線支柱はヤードがあるかと思ったのですが、それらしきものが見られない
為そのままにしてあります。
<対空機銃>
13mm対空機銃はファインモールド製エッチングに、機銃弾薬箱は0.8mmプラ棒にて新造。
<魚雷発射管>
キットの説明書では付属部品を使用するように描いてありますが、残念ながら吹雪型の魚雷発射管は
キット付属の白露型のそれとはかなり形状が異なっており、具体的にはカンニングタワーがなく(緑の矢印)、ドアの
位置ももっと後方にあります。
クリアランスも考えてキット付属の部品を整形して使用しました。
おもしろいことに、各発射管は定位置によって前後配置に差がありますが、ドアのひんじだけはちゃんと
艦首方向に統一されていたようです(ピンクの矢印)。
<煙突>
煙突の雨よけは0.15mm真鍮線製です。
<後楼>
後部マスト自体は真鍮製です。信号機は塗装で表現。
マスト・各種信号機は真鍮線製です。
<艦尾>
艦尾爆雷装填装置は付属のエッチングを使用。
通風きのこ類は真鍮線や真ちゅう製部品を使用。
<その他>
キットでは舷窓がきっちり水平に並んでいますが、実艦は艦尾付近でちょっと下がっています
(緑色の矢印)ので、ドリルで開けなおしました。
魚雷搬入用のビームは付属のエッチングを使用しました。
<海面>
海面はアルミホイルの重ね合わせをグラデーション塗装で再現。
光をはじく波しぶきの生じている部分だけ、塗装を落として下地の銀色を出してそれらしくしています。
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