正規空母「翔鶴」(真珠湾攻撃時)(1/700 フジミ)
IJN heavy fleet aircraft carrier SHOKAKU(Tamiya)

送信者 帝国海軍航空母艦「翔鶴」IJN fleet carrier Shokaku
送信者 帝国海軍航空母艦「翔鶴」IJN fleet carrier Shokaku
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参考文献:光人社「丸メカニクス・日本の空母」
     グランプリ出版「日本艦艇写真集『空母』」
     KKベストセラーズ「日本海軍全艦艇史」
原書房「日本海軍艦艇図面集」
    図書出版社「日本空母戦史」木俣滋郎著
    学研 歴史群像シリーズ 「空母瑞鶴」
                       
Reference document:Kojinsha"Maru mechanics:IJN aircraft carrier"
Kojinsha" Picture of IJN vessels extra:Blueprints"
Grand Prix press"Photos ofI IJN vessels "
KK best sellers"History of all IJN vessels"
"History of IJN vessels 3"
Hara shobo "Blueprints of IJN vessels"
         Tosho shuppannsha"War history of IJN carriers"
         Gakken "rekishi-gunzo(images of the history) series "CV Zuikaku"

2011年発売のフジミ製キットと、純正エッチングセットを主に使いました。
 さすがに純正品だけに手すりなどのサイズもぴったり、すりあわせの必要がないので楽でした。
 また、非常に詳細に写真・図面資料を基にして作られているな、と感じるキットでした(タミヤのキットは、図面が現存することを知らずに作ったようですが)。

This Shokaku is based on new kit from Fujimi, first sold on 2011.
I also have used photo-etched parts from fujimi, and they attached well on the kit, as it is made by the original maker.
Kit itself was well detailed and correct, and seems to have refered many remaining pictures and blueprints.
<飛行甲板>
 <飛行甲板>
帝国海軍航空母艦「翔鶴」IJN fleet carrier Shokaku
帝国海軍航空母艦「翔鶴」IJN fleet carrier Shokaku
大日本絵画「大空の墓標」より、「瑞鶴」飛行甲板の様子。3番エレベーター前に丸いしるし、艦尾のストライプがかなり短いことがわかります。帝国海軍航空母艦「翔鶴」IJN fleet carrier Shokaku
飛行甲板後端。右が加工前、左が加工後(キットはタミヤ)帝国海軍航空母艦「翔鶴」IJN fleet carrier Shokaku
KKベストセラーズ「海軍艦艇史」航空母艦より、昭和17年5月8日撮影の、珊瑚海海戦での損傷箇所の写真帝国海軍航空母艦「翔鶴」IJN fleet carrier Shokaku
光人社「写真日本の軍艦」より、撮影時期不明なれど「翔鶴」の甲板後端の様子。もしこれが「瑞鶴」だったとしたら、「瑞鶴」の甲板の木甲板も「翔鶴」同様だった証明になりますが。帝国海軍航空母艦「翔鶴」IJN fleet carrier Shokaku

 飛行甲板は材木の継ぎ目もしっかり凹モールドになって、継ぎ目も綺麗に表現されていました。
 まずデッキタンで塗装してから、5色ほどの変化のついた材木の色を塗布、さらに最後にウォッシングで凹凸を強調すると同時に色調をととのえています。
 飛行甲板はキット唯一の修正点といえる箇所がありました。それは、飛行甲板後ろの滑り止め甲板の範囲でした。
 昭和17年5月8日撮影の、珊瑚海海戦での損傷箇所の写真を見てみると、滑り止め鉄甲板はキットで表現されているより後ろ、左右につきでた着艦灯ステーよりも後方にあったことがわかります。
 また、撮影時期不明ですが瑞鶴の写真をみても、タミヤ・フジミ両方のキット付属デカールより、艦尾の着艦標識のストライプはかなり後ろにあったことがわかります。
 写真はタミヤ製キットですが、修正箇所を比較してみました。
 まず彫刻刀で鉄甲板の滑り止めモールドをそぎ落としてから、木甲板の継ぎ目をデザインナイフで入れなおしています。
木甲板の継ぎ目を入れている途中帝国海軍航空母艦「翔鶴」IJN fleet carrier Shokaku

 尚、この箇所は修繕後は鉄甲板になっていたという証言もありますが、その場合は下のデッキが空っぽのボートデッキである範囲までが木甲板だったと思われます。木甲板には、滑り止めとしての機能 だけでなく、断熱材としての機能もありますが、下に誰もいないならその必要性は薄いからです。
 甲板には、飛行機繋留用の穴をあけています。正確な数と箇所は不明ですが。
繋留索固定基部の穴をあけている最中帝国海軍航空母艦「翔鶴」IJN fleet carrier Shokaku

 クレーン基部のだぼ穴は、プラ棒を差し込んだ上で余分な箇所を切断し、穴を埋めています。
 デッキライトは、艦橋の前と後ろ、それに一個だけ、昭和16年12月3日の右舷側の写真にひとつだけ確認できましたが、東京湾での公試の写真を見てみると、どうやら甲板より上に突き出るほど 目立つものではなかったようです。
 滑走制止索は、呉式4型の基部をファインモールド製エッチングにして、0.03mm鋼線で線を追加しました。
 甲板上の白線ですが、これはきれいなまっすぐな線が3本だけでしたので敢えてキット付属のデカールではなく、マスキングした上で塗装しています。デカールははがれる・劣化するなどのリスクがあるので 極力使いたくないので、文字の部分と艦首の風向きを見るための矢印、それに発艦位置を示す白いふちどりのされた赤い線、高角砲の砲身がここまで来るから注意、という意味と思われる線だけデカールにしました。
 尚、白線の間隔は5mmでした。

The only mistake on the Fujimi,s kit was, the area of steel deck on the backend of the deck.
Reffering the picture taken on 8th may, 1943, it shows that the wooden deck is layed even after the landing signals support attached on the side.
Picture of zuikaku also shows that the white-red stripes are painted much shorter than the original kit.
I scratched away the mold on the kit, and I add lines of wooden deck.
There is witness of reconstructed deck of being changed to wooden deck to steel deck, but that the area must be covering the structure below,in order to protect the rooms below from the heat.
I add holes of fasten the aircrafts on the deck (actual number and pitch is unknown).
I could only find deck lights on the front and back of the bridge. they seems not appearing from the deck, because they cannnot see on the picture taken on Tokyo bay, 1943.
Cables on the deck is made of 0.03mm steel lines.
I painted white lines on the deck.
There seems to be white and red lines on the side of AA guns, to warn that the barrels would swing.

<艦首>
送信者 帝国海軍航空母艦「翔鶴」IJN fleet carrier Shokaku

 アンカーは、ファインモールド製のアンカーに換装しましたが、大きさ的には「翔鶴」のそれは船体と比較してかなり小さいので、そのままのほうが実際のサイズを反映しているといえます。
 純正エッチングセットにはアンカーがちゃんと出ているか確認するための「錨見台」もついていましたが、これは航海中は収容されているものなので、つけませんでした。
 艦首旗ざおは0.2mm真鍮線製です。
 艦首から舷側付近のディティールを増すため、他の空母にならってジャッキステーを0.08mm銅線で入れています。
 艦首下部には、ホースパイプの穴を0.8mmドリルであけています。
 フェアリーダーは、キットのものが出来が良いので、デザインナイフで穴を加工しただけです。  



Anchor is replaced to parts from Finemold.
Flag pole is made of 0.2mm brass line.
I add jack-stay by 0.08mm copper line.
fairleads were already molded on the kit, and I only add details by knife.



<舷側>
送信者 帝国海軍航空母艦「翔鶴」IJN fleet carrier Shokaku

 舷側は、水平にしたデザインナイフでけがいて鉄板の接合を表現しています。
 「大鳳」を作った際に、フジミさんに要望として「できればグレーチングのキャットウォークをエッチングで欲しい」と要望していたのが形になって嬉しかったです。これを取り付ける前に、 本来キット付属のキャットウォークのためについているだぼ穴をプラ片で塞いでいます。
 キャットウォークのステーはさすがについてなかったので、ここは0.2mm真鍮線で追加しています。
 例によってジャッキステーは、0.08mm銅線を使っています。
 艦首付近の側面には、舷灯を配しましたが、「船の科学館」所蔵の武藤忠春さん作成の百分の1「瑞鶴」では、舷灯は作業員退避所にあると判断されていました。
機銃スポンソン支柱はキットのものをベースに、側壁とつながれるサポートをエッチング製穴あき板に換装しました。

<艦橋>
防弾用ロープの製作。0.08mm銅線をまいて作る帝国海軍航空母艦「翔鶴」IJN fleet carrier Shokaku
タミヤとフジミの艦橋の比較帝国海軍航空母艦「翔鶴」IJN fleet carrier Shokaku
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 艦橋形状はキットのまま、ブルワークを薄く削って、支柱を真鍮線に代えているだけです。
 双眼鏡はハセガワのエッチング製、探照灯はキット付属のものも大変良いのですが、ここはファインモールドの透明部品製にしました。
 ループアンテナは0.2mm真鍮線で自作。
 2,3km信号灯は、ファインモールドの透明部品を使っています。
 真珠湾攻撃時の写真を元に、防弾・破片対策用のロープを0.08mm銅線でつけました。これの付け方は、翔鶴と瑞鶴では違いがあったようです。また、真珠湾攻撃時と珊瑚海海戦時の写真を比較しても 違いがありました。
 アクセントとなる浮き輪は、2mmプラ棒に0.8mmドリルで穴を開けて、輪切りにして自作しました。
 艦橋トップの高射装置は、夜間敵味方識別のために白く塗られていました。瑞鶴のそれは、マストトップにも及んでいたようです。
 エッチングセットにはだいたいの機材は表現されていましたが、船のロールを示すと思われる艦橋左右の「動揺票」が入っていなかったのは残念です。これは手すりのエッチングを利用しました。


Bridge structure is not being changed so much from original kit.detail is being add refering pictures and 1/100 model made by Tadaharu Muto.


<マスト>
送信者 帝国海軍航空母艦「翔鶴」IJN fleet carrier Shokaku
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 マストは一部にキット付属のエッチングを作りましたが、主構造はあえてエッチングではなく真鍮線で作りました。
 ヤードには信号旗・軍艦旗、速力標を掲揚しています。ガフからは戦闘旗も掲揚しています。
 写真では確認できなかったのですが、「丸メカ」によると、翔鶴はマスト中段に2km信号灯がついていたそうです(瑞鶴はこの位置に探照灯がある)。

Main structure is made of brass line.
I raised signal flag, warship flag, and battle flag.

<機銃・高角砲>
送信者 帝国海軍航空母艦「翔鶴」IJN fleet carrier Shokaku
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 高角砲は、ピットロード製部品セットのものを使用しました。 
 機銃はファインモールドの「ナノ・ドレッド」シリーズを使っています。
 カバー付の高角砲は、補強板をプラ板で追加しました。また、砲身も真鍮製のものにしています。
 尚、私の高校時代の弓の師匠で本艦や「伊勢」の高角砲の指揮を担当されていた元山さんのお話では、高角砲は真後ろに向けることも可能だったそうです。
 尚、煙突後方の機銃指揮装置にはカバーがついているのは当然として、それ以外の箇所のカバーがついていたか、それとも最初からついていなかったかは(証言によると、南太平洋海戦の段階でついていなかった そうです)残念ながらわかりませんが、カバーなしのほうが指揮装置として視界を確保できるだとうと思い、カバーはつけませんでした。
 機銃指揮装置本体は、キット付属のものでは大きすぎるので、ジョーワールド製のエッチング部品を使いました。
 間違いではなく修正箇所ですが、このキットはそのまま作ると高射砲指揮装置(単に高射装置と呼ばれていました)が5つもついている状態になってしまいます。
 これは、おそらく商品展開的に「瑞鶴」を発売する際には艦橋トップに電探が装備された状態で発売するため、電探搭載に伴い艦橋トップから左舷側に移設された高射装置が既についている状態でキット化 されているためです。
 この左舷側の2つ高射装置は、現存する図面にも書かれていますが、図面のそれは艦橋移設前のもので、図面にはまだ「左舷側煙突の反対位置」に艦橋があるかのように描かれています。
 これが「翔鶴」本来の艦橋位置でしたが、「赤城」での運用実績の結果、気流に乱れが生じて不具合があることが判明し、ある程度工事の進捗していた翔鶴は艦橋を右舷から左舷に移設するのに伴い、 格納庫の構造に一部不便な箇所ができてしまったそうです。飛行甲板の下にあたる「最上甲板図面」を見てみると、本来艦橋のあった箇所には無線室が書かれていますが、右舷側にはこの修正箇所が上書きされて いる様子が見えます。艦橋下部の構造物を無理やりねじこんだのでしょうか。
 ともあれ、艦橋移設に伴い、左舷に2つあるはずだった高射装置は1つに減らされ、電探搭載に際してこれが復活したことになります。
 キットを昭和17年初夏より前の状態にするには、左舷側後方の高射装置を基部ごと撤去する必要があります(瑞鶴の場合は昭和18年11月)。
 尚、「翔鶴」の機銃は珊瑚海海戦の後に増設されましたが、急いでいたためすべてを一度に載せることはできず、乗員の手記によると艦首・艦尾に3連装機銃が1基ずつだけあったそうです。また、指揮 装置にはカバーもついていなかったそうです。


I used 12.7mm twin AA guns from Pitoad.
AA machineguns are from Finemold.
barrels on the guns are made of brass parts.
My master of japansese archery, Mr.Motoyama, who was officer of AA guns of Shokaku and Ise had told me that the AA guns of Shokaku was capable to swing 360 degree.
I removed the second AAgun targetting device on portside. this device is being moved from the top of the brdge, after eadly summer 1942 when rader was attached .
Shokaku,s brdge was first designed to install on the portside, but changed to starboad after the usage of Akagi, which had bridge on the portside. that was due to congested stream on the aircraft deck.
Targeeting device of AA machinegus are made of photo-etched parts from finemold.
Shokaku had add AA machineguns on may1942, but not all of them seems to have installed at once. one witness wrote: "there as only 1 each triple machineguns on the stern and bow",and another says "added targetting device was naked since the construction".

<空中線支柱>
 空中線支柱はフジミ純正エッチングを基本に、線を0.02mm鋼線で入れています。

Antenna post is made of photo-etched parts from Fujimi, and antenna itself is made of 0.0mm steel line.
<艦尾>
 艦尾には、舵へい信号票を左右にとりつけています。
 甲板から支柱までは、雨どいの管を0.3mm真鍮線で造り、とりつけました。
 艦尾の錨は、キットのものをそのまま使っています。
 

ancor on the stem is not changed from the original kit.
送信者 帝国海軍航空母艦「翔鶴」IJN fleet carrier Shokaku
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おまけですが、タミヤ製「翔鶴」と比べてみました。
翔鶴のほうはほぼキットストレートですが。

真珠湾攻撃時の艦載機を乗せた状態はこちらのページです。

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